伊藤忠商事(8001)
言わずと知れた日本の総合商社No.2(No.1は三菱商事)2020年3月期の決算でいよいよNo.1の座に立つのか!?とまで言われた伊藤忠商事を紹介します。
出典:株探(2020/05/22時点)
株価の傾向
伊藤忠商事の株価は2016年からコロナショックが起こる直前まで右肩上がりで上昇を続けていました。コロナショックで約600円下がったものの徐々に回復しています。
総合商社の多くは利益を求め原油などの資源事業を拡大させていましたが、コロナショックに続くロシアとサウジアラビアの減産拒否からの増産にともなう原油価格急落の影響をモロに受けて、丸紅などとんでもない額の減価償却にせまられました。
その中、伊藤忠商事は非資源事業を拡大させていたことにより大打撃を回避しており、今後の株価の上昇が期待されます。
売上・営業利益
伊藤忠商事は繊維や機械、金属やエネルギー、生活消費関連分野など他の総合商社に比べ、バランスよく手掛けている商社になります。よく聞くところで言うとコンビニのFamilyMartやドール、ほけんの窓口まで手掛けています。
2020年3月期 | 前年同期比 | |
---|---|---|
売上高 | 10兆9,829億円 | ▲5.3% |
営業利益 | 3,994億円 | 10.5% |
経常利益 | 7,014億円 | 0.9% |
当期利益 | 5,013億円 | 0.2% |
2020年3月期の決算ではいよいよNo.1総合商社の座に立つと思われていましたが、残念ながらNo.2のままとなりました。ただし2020年は売上は-5.3%と下がったものの、利益は2年連続5,000億円越えとなっている。非資源分野の利益も3,783億円と安定しています。
配当・配当利回り予想
伊藤忠商事は「中長期的な株主還元方針」を掲げており、累進配当で毎年着実に増配を実施、自己株式取得も継続的に実行すると記載されています。そして実際に実行されているため信頼度も高いと思います。
方針撤回されることもないことはないですが、伊藤忠商事ほどの規模と収入減のバランスがあれば低リスクであると考えられます。
20/03 | |
---|---|
1株配当 | 42.50円 |
配当利回り | 3.87% |
配当性向 | 25.3% |
株主優待
株主優待はありません。
財務指標
経常利益率を見ると6.9%となっており他の総合商社が5%前後であることから高利益率であることが言えると思います。配当性向も32.8%であり配当を出す余裕もまだまだありそうです。またROEも10%を超えており、こちらも安定して高い指標を継続しています。
20/03 | 21/03予想 | |
---|---|---|
経常利益率 | 6.4% | 6.9% |
ROE | 17.0% | 13.4% |
ROA | -- | 5.2% |
総評・結論
伊藤忠商事は他の商社と違いバランスよく事業を行っており非資源分野でも3,000億円を超える利益を上げていることからもすぐに利益が落ちるとは考えにくとおもいます。その上で株主還元姿勢も明確に見せていることからも安心して投資することができます。さらにコロナショックにより株価自体も安くなっていることから私は保有&追加購入を検討しています。