【2021年3Q決算結果】KDDIの決算結果分析と今後の投資スタンス

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KDDI(9433)

私の保有株である携帯電話大手のKDDI。総理大臣が変わり携帯電話の料金がやり玉になったのが昨年末。それからまさかのDoCoMoとNTTの統合とインパクトのある料金プラン、アハモの発表とコロナ禍の勝ち株だと思われていたのがまさかの乱高下でした。

KDDIは料金プラン発表のタイミングが悪く、アハモ発表の直後に複雑プランを発表してしまったのでかなり叩かれてユーザも離れようとしていましたが、あとから「povo」を発表して「LINEなど利用するので電話し放題いらないから安くして!」という若手ユーザに訴求できるプラン発表でユーザ離れを何とか防いだかなと思います。

出典 KDDIホームページより

そんな中、先日1月29日に21年3Qの決算が発表されましたので、KDDIの決算の解説とそれに合わせた私の投資スタンスを記載したいと思います。

21年3月期 第3四半期決算

早速ですが、1月29日に発表された21年3月期第3四半期決算ですが、第三四半期累計売上高3兆9237,75億円(前年同期比+0.5%)、営業利益8710,42億円(前年同期比+3.2%)、経営利益8707.66億円(前年同期比+3.6%)でした。

まあトンデモナイ規模ですね。書いていて数字が良く分からなくなりましたw

なんだかんだあった21年第3四半期ですが、結果としては順調に売上高、営業利益を伸ばして来ています。ahamoとpovo開始後にどうなっているのかは正直読めないところもありますが、少なくともその影響も22年からですので、次回決算も微増傾向は変わらないと思われます。

出典 KDDI決算資料より

今回の決算では特に伸びていたのがライフデザイン領域(金融系)とビジネスセグメント(IoT関連)、そしてエネルギー事業となります。営業利益で合計+510億は結構なインパクトではないでしょうか。

出典 KDDI決算資料より

売上高も順調に伸ばしていっていますが、懸念すべき点はDOCOMOの動向です。ライフデザイン領域で増益して行っていますが、DOCOMOも金融関連に乗り出そうとしています。このインパクトは大きく、準国有巨大企業NTT軍団が本気で資金力とブランド力をバックに勢力を拡大してくると、成長事業が潰し合いの領域に代わって来てしまいます。

IoT関連の伸びはトヨタ自動車や各種メータ、家電製品に至るまで今後も増加することが期待できます。国策として脱炭素を掲げているからには色んな製品をコントロール、監視して省エネにつなげる技術を求められますので期待できるかと思います。

懸念として注意すべきところは今回は増益要因となったエネルギー分野。
「事業等のリスク」に書かれていますが、電力の卸市場価格による影響がありますので、増加が続くかどうかは不透明となります。ただエネルギー分野が多少上下したところで影響は軽微だとは思います。

出典 KDDI決算短信より

とにもかくにも、パーソナル分野とビジネス分野のセグメント利益を比べると、7301.6億円と1343.67億円まだまだ開きがありますので、22年度の携帯料金戦争の結果とDOCOMOの金融分野への進出動向をしっかり注意しなければいけませんね。

3か月業績の推移から見てみる

四半期決算の推移を見てみると、売上高は上がっていますが営業利益が若干落ち込んでいます。まだバラつきの範囲内だとは思います。

季節要因で21.01-03は四半期データでも売上高、営業利益が大きく減少するとは思いますが、新料金プランの影響による販管費増加がどの程度になるのかが気になるところです。

出典 株探より

今までは2年縛りがあったため契約切り替え時に様々な形で安値攻勢を仕掛けていましたが、これからはいつでも安価に乗り換え出来ることになります。つまり顧客に大金を使って無理やり契約しても、すぐに逃げられたら意味がないことになります。

個人的にはバンバンCMや販管費を掛けるのはやめて欲しいですが、既に近所のauショップではチラシを配り始めていますから変わらないのかな?
ショップ店員さんが新料金プランを宣伝しても自分たちの首を自分たちでしめているのに・・・。

通期の売上・営業利益予想

とにもかくにも22年度の携帯料金戦争の結果とDOCOMOの金融分野への進出動向次第で状況が一変していきそうです。

そしてもう一つ重要なイベントが。

総理大臣肝入りの携帯料金値下げですが、今年は必ず衆院選挙が開催されますので総理大臣交代の可能性が高いです。何せ現総理大臣はおじいちゃん総理で国民から総スカン状態ですから。
仮に自民党が勝つとしても現総理大臣では無理でしょう。

という状況ですが、現時点ではどうなるか分からないことは置いておいて、21年第4四半期決算までは微増傾向が続き、22年についてはパーソナル部門にDOCOMOが進出すること、価格の安い新プランで利益が減ることから数%の減収減益を予想します。

株価予想

ここまで決算を見てきましたが、投資家のはしくれとして重要なのは株価になります。今後が不透明な状況ではありますが、暫く株価は同価格帯を行ったり来たりかなと思っています。

下記のチャートを見て分かる様にだいたい3300円あたりで叩き落されていますが、その上値も徐々に切り下がって来ています。決算が無事に通った段階ですので一旦3300円まで切り返して、その後DOCOMOのニュースが出るたびに2600円を目指して下落して行くのかなと予想します。

出典 株探より

ただKDDIは株主優待で5年保有でグレードアップ(100株でカタログギフト5000円相当)がありますので、極端に決算が悪化しない限り2600円を割り込むことはないかなと思います。そして配当利回りとしてもソコソコあります。

と言う事でメリットとデメリットが混在していますが、3300円を超えて来たら200株中100か株を売却。2600円まで下がって来たら状況によって買い増し、と言ったスタンスで行こうと思いmす。