【2021年3月今後の予想】株価はどうなる-暴落は起きるのか?日経平均と米国株の行方

投資関係
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今年も既に3か月が経とうとしています。
新型コロナショックによる急落から約1年経ち、既にコロナショック前の水準・・・どころか、大きく株価を伸ばしている状態です。
各国経済も回復していないにもかかわらず、株価が最高値を更新しているのはなぜか?
そして日経平均や米国株の今後の動き、暴落は起きるのか、などを検証する。

コロナショックからの回復、そしてNYダウ最高値更新のワケは?

依然として緊急事態宣言が出され新型コロナ感染者数も減らない中で、各国の株価は最高値の更新が相次いでいる。昨年2020年の11月にはNYダウが史上初の3万ドル越え、日経平均はバブル崩壊後30年ぶりに3万円を回復していた。

米国株の回復の要因としてはFRBのゼロ金融政策と金融緩和によるところが大きい。そして米大統領選を終えてトランプ政権での混乱からバイデン政権に代わったことにより政治基盤が安定。それに加えて昨年11月に新型コロナワクチンの臨床結果において90%台の効果が発表されたことにより、新型コロナの早期終息期待が高まった。

つまり複合的な効果により今後の景気回復の実現性が高くなったにもかかわらず、金利が上がらないことが2023年まで継続することがほぼ確定。
「金利が上がらないならば、リターンの大きい株で儲けよう!」
そんな投資家の姿勢が今の米国株の株高の要因と言えるだろう。

NYダウ株価の推移 (出典 株探より)

日経平均株価が30年ぶりに3万円越え・・・そして、史上最高値へ

米国株に引きずられるように日経平均株価が30年ぶりに3万円を超えました。
緊急事態宣言が再発令されるなどまだまだ新型コロナの影響が強い中で特質すべきは昨年11月からの株価急上昇です。

米国株に引っ張られたと主張する人も居るようですが、見て分かる様に日本株の方が上昇カーブが急になっています。つまり、米国株の上昇と日本株の上昇はそこまで相関関係が強い訳ではないと言う事です。

日経平均株価の推移 (出典 株探より)

では何故か?
昨年11月は新型コロナワクチンの高い効果が臨床実験で発表した時、そして米大統領選でバイデン大統領が当選した時期に重なりますので、大きな要因としてはこの2点で間違いないと思います。

違いとしてはこれらによる日経株価へのプラスの要因が大きかった、と言う事になります。

まず今までのトランプ政権はあまりにも偏った米国第一主義となっていました。対中国経済対策ばかりが取り沙汰されていましたが、日本企業も大きな影響を受けていました。
自動車関係の工場を無理やりメキシコから米国に変更されたり、海外の工場で生産された部品などに高関税をかけると脅すなどやりたい放題。

バイデン政権では大きく修正されて同盟国との関係重視に舵を切り替えました。
また心配されていた中国に対する経済対策についてはトランプ政権を引き継ぎました。さらに韓国についても慰安婦問題の蒸し返しなど同盟国でありながら信頼関係が築けていませんので、日本として全てが良い方向に転んでいます。

ここに新型コロナワクチンによる経済活動活発化が加わり、設備投資先として日本の重要性が高まることが予想されますので一気に外国人投資家が日本株を買いに走ったのではないかと思われます。

下のグラフは日経平均株価と海外投資家の売買動向、ドル円の推移となります。
こちらを見て分かる様に海外投資家の買いが大きく入っていることが分かるかと思います。

ちなみに直近では米国債金利上昇に伴い、海外勢の売りがありました。
ただ日本円売りとなり円安が進んだことにより、株価の下落が抑えられることとなっています。

出典 https://nikkei225jp.com/data/shutai.php

米国株はバブルなのか?いつ暴落は起きるのか?

一番影響力の強い米国の動きとしては先日バイデン政権が1.9兆ドルの景気対策と直接給付14万円を発表しました。更にFRBからは2023年までゼロ金利政策を継続することも発表されました。
米国政府としてはまだまだ気を緩めることはしないと言う姿勢をはっきり示したことになります。

米国株はこの先どうなって行くのでしょうか?

米国債を見てみると金利が1.7%を超えて更なる上昇が見込まれます。通常ならば金利が上昇すると株価が下落するところです。これは安定資産である米国債で稼ぐことが出来るのであれば、わざわざリスクのある株を買わなくても良いと言う心理が働くからです。

特にグロース株は将来価値が上がることを前提に株価が上昇しています。そのため金利が上がると将来の価値が目減りするので株価は下落方向に向かいます。
(例えば金利1%から3%になったら、10年間国債持ってた方がグロース株持ってるよりもうかるじゃん♪ってこと)

ただし今回は1.9兆億ドルもの景気対策を行うと発表しています。そしてゼロ金利政策は継続するためFRBによる金利上昇圧力もありません。

よって緩やかな金利上昇と企業業績の好調による株高が予想します。
米国債金利としては3%まで、NYダウとしては36,000ドルが目安でしょうか。

そしてデメリットとしてインフレ率は上昇して行くと想定されます。
FRBがどこまで我慢できるか、ですが今年の年末が一つの判断材料になるかと思います。
そしてFRBがゼロ金利政策を解除する判断をした時が株価としては暴落のトリガーになるのではと予想します。

日本株は史上最高値を更新するのか?バブル崩壊は起きるのか?

日本株の方はどうなって行くでしょうか?

日経平均は米国株の影響を大きく受けるのは言うまでもありません。そしてバイデン政権では日本企業が大きな利益を享受できると言う予想もあります。

設備や製品輸出が増えれば企業実績が上昇します。更に米国債の金利が上がれば円安方向に動き、円ベースで考えると営業利益が増える方向となります。

つまり日本株の方もFRBのゼロ金利政策解除まで上昇圧力が続くと予想します。
今年の年末に向けて注視して行くことが必要です。

ただし日本の場合はオリンピックも無理やり無観客でも開催しようとしていますが、こちらが中止となれば大きなマイナスインパクトとなります。
日本株についてはオリンピックが万が一中止された場合に暴落のトリガーになる可能性があります。

また仮にFRBが来年もゼロ金利政策を継続するとしても東証が2022年4月に再編される影響がありますので小型株(時価総額100億円以下)を中心に一旦下落局面を迎えることが予想されますので、値上がりしてプラスが出ているタイミングで売却しておいた方が無難でしょう。